第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ
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キュレーター

アメリカ(サンタフェ)

現代にみるニューメキシコ地域の歴史と芸術

ニューメキシコ州の地域がもつ歴史が、どのようにその土地の文化に影響を与え、また融合して今日まで継承され独自の文化になりえたか。現在のニューメキシコ・アートにみられる様々な作品を紹介しながらその地域の文化背景を読み解く。

ニコラサ・チャベス

サンタフェ・インターナショナル・フォークアート美術館
コンテンポラリーラテン/ヒスパノ/スペイン
コロニアル・コレクション キュレーター

1972年、ドイツ、フランクフルト生まれ。ニューメキシコ大学で近代ヨーロッパ/イベリア研究を中心とした歴史学の修士号を取得した。スペイン、メキシコ、アルゼンチンで文化、美術の伝統、それらと現在合衆国に暮らすラテンアメリカ系住民の伝統との関わりを研究。スペイン植民地時代美術協会のスパニッシュ・マーケット、ニューメキシコ民族美術部門、全米芸術基金主催のシンポジウムにパネリストとして参加。

オーストラリア

オーストラリア先住民の手仕事とデザイン

オーストラリア先住民による文化的手仕事と、そのデザイン的展開に力を注いできたオブジェクト(オーストラリア・デザイン・センター)が手がけた展覧会から主要な作品を紹介。

スティーブン・パゾル

オブジェクト : オーストラリア
・デザイン・センター ディレクター

1959年、カナダ、トロント市生まれ。学生として通い、卒業後に専門的研究を行った教育機関にはトロントのヨーク大学、バニフ・スクール・オブ・マネージメント、ゲティー美術館管理研究所、カルフォルニア大学バークレー校、オーストラリアン・スクール・オブ・ビジネス、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ大学がある。2000年から「オブジェクト:オーストラリア・デザイン・センター」で、活動指針策定から実際の運営までを中心となって担っている。オーストラリア・デザイン連盟の評議員を務める。2012年には首相直属のデジタル経済フォーラムの客員講師に招かれた。

リサ・ケーヒル

オブジェクト : オーストラリア
・デザイン・センター キュレーター

1963年、オーストラリア、メルボルン生まれ。自身の専門性についてはキャンベラ大学とニュー・サウス・ウェールズ大学に学び、政府高官のためのマネージメント・プログラムへの参加から培われた。オーストラリア放送協会、オーストラリア文化庁、シドニー市文化庁など、中央政府と地方自治体の双方で責任ある地位に就いた経験をもつ。国際芸術・文化庁連合会の研究主任も務めた。2010年からオーストラリア・デザイン連盟の最高責任者にある。

台湾

台湾の工芸がたどる交錯した進路

「織」と「編」の技術による作品、および台湾文化に馴染み深い「竹」を用いて制作された作品を中心に、 現在の台湾のアートとデザインにおける工芸的技術と工芸的表現の展開を探る。

李玉玲(リ・ユーリン)

台新銀行文化藝術基金會 アーティスティックディレクター

1963年、基隆(台湾)生まれ。ニューヨーク大学芸術学部美術史学および建築学博士課程修了。1993年から2001年まで台北市美術館に勤務。主任学芸員も務め、職務の一環として1997年に台湾のヴェネチア・ビエンナーレ台湾館を担当、1998年の台北ビエンナーレ立ち上げに携わる。1999年にクイーンズランド美術館で開かれたアジア・パシフィック・トリエンナーレに台湾が参加した際と、2002年に福岡アジア美術トリエンナーレに日本が参加した際に、キュレーターのひとりとして参画した。ASEAN美術賞の国際審査員も務めた(2000年、2002年)。

日本

この地の手技、狭さ、地域的なもの—物の人間化と美

明治時代以降に訪れた近代化によって、日本の工芸では様々な考え方や表現が生まれた。その広がりと多様性の一端を、現在活躍する工芸作家の作品を通じて紹介。その作品から、日本的なものづくり精神・手仕事による極致、または工芸的な広がりを見いだす。

秋元雄史

金沢21世紀美術館 館長

1955年東京都生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科卒業。ベネッセアートサイト直島・チーフキュレーターを経て、2004年から2006年12月まで地中美術館館長/財団法人直島福武美術館財団常務理事、ベネッセアートサイト直島・アーティスティックディレクターを務める。2007年4月から金沢21世紀美術館館長。2010年「第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ」ディレクター。2012年工芸の"現在性"と"世界性"を問う「工芸未来派」展を企画。